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社会交通工学科3年 1107番 濱田 卓 |
1. はじめに 去る平成25年2月21日、東武鉄道の展望列車634型を貸し切ってミステリートレインが運転された。このイベントは「東京理科大学鉄道研究会創立34周年〜参加6団体で34周年を祝う〜東武鉄道634型ミステリートレイン」と銘打って、東京理科大学鉄道研究会が音頭を取って開催されたものである。因みに参加6団体とは、東京理科大学、千葉大学、芝浦工業大学、神奈川工科大学、電気通信大学、そして我が日本大学のことである。 2. ミステリートレイン(柏駅→?駅) 当日のスケジュールは、まず野田線の柏駅に集合し、柏を9時07分に出発、ここから14時に新栃木駅に到着するまでのルートが公表されていなかった。参加者は早速ルートの予想をしていたが、柏駅出発直後に右(春日部・大宮方面)へ行くのは大方の予想通りであったようである。 発車後の車内では、実行委員会の方より各種案内、各団体より自己紹介が行われ、その後はフリータイムとなった。フリータイムに車内を散策していると、2号車の荷物棚を活用して模型運転会が実施されていた。 写真1 荷物棚を活用した模型運転会 これは理科大鉄研主催によるもので、7800型(もしくは7300型?)や2080型など昔の東武電車が走る中……、 写真2 理科大鉄研会員さん製作の634型模型 なんと、634型の模型が走っているではないか! 実は634型の鉄道模型は製品化されていない。つまり、理科大鉄研さんの手作りなのである。 その他にも、オリジナルスタンプや野田線のダイヤグラムなど、理科大鉄研さんの手の込んだ展示が参加者を楽しませてくれた。私たちNR(日大理工鉄研)もこのようなところを見習いたいものである。 さて、列車は春日部駅を過ぎ、野田線の起点である大宮駅で折り返すこととなった。なお、ミステリートレインであったものの、駅の発車案内に「特急 大宮」と出ていたり、乗っていた七光台の社員の方が車内アナウンスで口を滑らせたりといったハプニングがあった(笑)。 3. ミステリートレイン(大宮駅→?駅) 10時09分に大宮駅に到着した列車は、折り返し11時の発車までしばらく停車することになった。この時間を利用して、東武博物館の花上嘉成名誉館長の記念講演会が開催された(車内アナウンス形式)。花上先生は東武鉄道で車両に関するお仕事をされた後、大宮駅長や浅草駅長を歴任された。そのため、昔の野田線に関することや634型誕生の経緯など、大変貴重なお話を伺うことができた。そして、この講演会でまたもハプニングが起きた。「皆さんがこれから向かう浅草……」と館長。私が乗っていた3号車では、思わず館長コールが湧き上がっていた(笑)。というわけで、列車は一路浅草へ向かう。 大宮駅を出発するとNRE様ご提供のオリジナル掛け紙弁当が配られ、車窓を眺めながらのお食事タイムとなった。 写真3 オリジナル掛け紙弁当 4. ミステリートレイン(浅草駅→新栃木駅) 急カーブで有名な浅草駅には昼ごろ到着、制限15km/hでゆっくりとホームに進入した。その後は浅草から新栃木まで一気に北上することになった。車内では、ビンゴゲームが行われ、成績の良い人には豪華賞品が贈られた。 5. 南栗橋車両管区新栃木出張所見学 午後2時、列車は終点の新栃木駅に到着した。一行は改札を出た後、徒歩で車庫見学の会場である南栗橋車両管区新栃木出張所へ向かった。 写真4 南栗橋車両管区新栃木出張所全景 車庫に入ると、まず先ほど乗ってきた634型の車内へ案内された。この際、車両の乗務員室下に付いているステップを使って乗り降りするという貴重な体験をすることができた(降りるときは足元のステップが見えず少し怖い)。車内では、出張所の概要を記した資料をいただき、出張所の方から車内アナウンス形式で説明をしていただいた。この「南栗橋車両管区新栃木出張所」は元々、日光線が開通した昭和4年に「新栃木電車庫」として発足した組織で、その後「新栃木電車区」、「新栃木検修区」と変遷してきた。その後しばらくは「新栃木検修区」として定着していたが、平成15年に新しく発足した「南栗橋検修区」の出張所となり、親組織の名称変更に伴い、「南栗橋検修区新栃木出張所」、「南栗橋車両管理区新栃木出張所」、「南栗橋車両管区新栃木出張所」となり、現在に至っているとのことである。新栃木出張所では、特急「しもつけ」用350型車両を始め、6050系、8000系、そして634型の保守管理を行なうとともに、野岩鉄道6050系、会津鉄道6050系の保守管理も委託されている。 説明を聞いた後、順番に車外に出て634型の撮影をさせていただいた。行先表示をさまざまなものに変えていただき、参加者は思い思いのアングルで撮影を楽しんだ。 写真5 車庫で撮影した634型車両 最後に634型車両の前に全員並んで集合写真を撮り、解散となった。 6. さいごに 今回の貸切運転および車庫見学にご協力いただいた、東武鉄道様、東武トラベル様、東武博物館花上嘉成様、NRE様、企画・運営をしていただいた東京理科大学鉄道研究会様に改めて御礼を申し上げ、筆をおくこととする。 |
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