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1−2.ダイヤの乱れ

朝ラッシュ時を中心として、東西線のダイヤ乱れはひどい。主な原因としては、利用客の混雑によるものだ。東西線の改札口は、どの駅もホームの両端などに固まっているため、一部の車両に乗客が集中するためだ。
自然条件にも作用されることがある。東西線の地上区間(南砂町〜西船橋)で強風が吹くと、速度規制が行われるためダイヤが乱れやすい。(速度規制は、過去に荒川で転覆事故があり、規制が強化された。)
また乗り入れ先のJR中央線、JR総武線や東葉高速線などでダイヤが乱れた場合の間接的要因もある。例えば、JR御茶ノ水駅で信号故障が発生した場合、一見すると東京メトロ東西線は全く影響が無いように思える。しかしJR中央総武・緩行線と直通運転を行っているため、JRからの東西線直通列車が遅れ、結果として東西線の全列車に遅れの影響を及ぼすのである。
ダイヤが乱れると、大抵の場合は直通運転を中止して東西線内で折り返し運転を行い、快速運転・女性専用車両の扱いは中止となる。




2.新たな直通計画

将来、西武新宿線と東京メトロ東西線が相互直通運転をする計画がある。両線の直通運転計画は東西線建設前にも検討されたことがあったが、実現までは至らなかった。
計画としては、西武新宿線の中井〜下落合間から地下に入り、東西線高田馬場駅に連絡線・新駅を新設し、東西線本線と合流するようだ。相互乗り入れすることについては、西武鉄道と東京地下鉄は2005年に既に合意している。建設開始時期は未定だが、工期7年での建設を目指しており、実現すれば高田馬場駅での乗り換えなしで西武新宿線からJR山手線内に行き来ができることから、利便性が大幅に高まる。直通車両は、有楽町線直通用の車両を転用したり、6000系を改造すれば特に問題ない。
ただし問題点も多く出てくる。まず東西線が西武新宿線との直通運転を始めるとなると、JR東日本はいい顔をしないだろう。西武新宿線とJR中央線は平行して走っている場所もあり、JR中央線の客が西武新宿線に流れてしまうということも考えられる。
次に、下落合〜西武新宿間は本数が減り、不便になることは避けられない。
そして、朝ラッシュ時のダイヤが大幅に乱れることは間違いない。最低でも10分遅れは当たり前になってしまうだろう。両線とも、遅れは今より大きくなることは明らかだ。
 さらに、高田馬場駅手前では神田川を渡るので、トンネル・新駅をかなり深い場所に掘らなくてはならないので、費用もかなりかかってしまうだろう。
 いずれにせよ、この計画は合意したまでで正式決定までには至っていない。実現までにはまだ相当な年月がかかるだろう。




3.直通の歴史







 
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