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7500形
老朽化が進んでいる7000形を置き換える目的で製造されました。京成電鉄3000形や新京成電鉄N800形と同一の日本車輌製造が開発したステンレス鋼ブロック構体を用いた京成グループ標準車体を採用。また、ブレーキシステムには回生ブレーキに加えて京成3000形の3008編成・3014編成(4次車)以降の車両および新京成N800形と同様の純電気ブレーキを採用しました。京成グループ標準車体の各形式において、8両編成での純電気ブレーキ装備は当形式が初となります。
なお、両先頭車側面の車体帯には航空機のウイングをイメージしたスリットデザインが描かれており、これは成田新高速鉄道の開業により北総線が東京国際空港(羽田空港)と成田国際空港(成田空港)の双方を結ぶという意味が込められています。2005年度に8両編成2本(16両)が製造され、2006年度は8両編成1本(8両)の計24両を導入した。これにより7000形は全車廃車とされました。北総鉄道としてはシングルアーム式パンタグラフ、IGBT素子によるVVVFインバータ制御、LED式種別・行先表示器、などが初めて採用されました。
7300形、7250形と同じく、京浜急行線の羽田空港まで直通します。
制御方式などの車両スペック等は京成3000形とほぼ同一のため京成電鉄3000形の項を参照してください。



写真13:東松戸駅に入線する7500形。 東松戸にて




〜千葉ニュータウン鉄道〜

9000形
1984年の千葉ニュータウン線開業時に製造されました。外板のみステンレス製としたスキンステンレス車体で、当初の形式称号は2000形を名乗っていましたが、1991年の4社局直通運転開始にあたり、乗り入れ先の京急2000形と番号が重複するため、1994年に現在の形式へと改称されました。また、登場当時は新京成電鉄松戸乗り入れも行われ、新京成にも2000番台の形式が存在していたため、二度の番号重複を経験しています。
界磁チョッパ制御装置や回生ブレーキ併用電磁直通ブレーキ、マスコン・ブレーキハンドルなどの機器取扱い面は北総7000形と共通です。冷房装置は北総7000形が集約分散式であるのに対し、集中式となりました。1990年度に8両化用の中間車の増備と、京浜急行電鉄乗り入れに当たり先頭車の電動車化の要請を受けたため、先頭車の電動車への改造が行われています。
浅草線直通用として当形式と同時期に製作された車両に京成3600形があり、制御装置に界磁チョッパ制御を採用する点は共通であるが、3600形は集約分散式冷房装置を搭載し、ワンハンドルマスコンかつ電気指令式ブレーキを採用するなどの差異が見られます。登場時から1999年までは住宅・都市整備公団(住都公団)、1999年から2004年6月30日までは都市基盤整備公団(都市公団)が所有し、車両の管理を北総開発鉄道が行っていたが、同年7月1日の都市公団の独立行政法人都市再生機構(UR都市機構)への改組に伴い、同公団保有の鉄道施設および車両が同日から千葉ニュータウン鉄道に譲渡されたため、千葉ニュータウン鉄道所有・北総鉄道管理とされました。登場当時は前面と側面に住都公団のマークが設置されていましたが、1999年の都市公団への移行後に前面マークの撤去と側面マークのUDCマークへの交換を実施し、その後2004年の千葉ニュータウン鉄道への譲渡に伴い、側面マークは「北総鉄道」のプレートに交換されました。
現在、北総鉄道管理の編成の中で唯一新京成電鉄乗り入れ時代のSR列車無線アンテナが残っており、2005年4月には、新京成電鉄N800形の新車搬入時の牽引車として9008編成が使用され、編成中にN800形を2両ずつ挿入の上くぬぎ山車両基地へ搬入しました。
北総鉄道の車両と運用上の区別はなく(運用番号末尾にNを使用)京浜急行線の羽田空港まで直通します。



写真14:羽田空港行きに充当される9018F。京急線内は急行で運転される。 曳船−押上にて





 
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