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五所川原から五能線の旅を再開した。津軽半島の付け根部分を抜けると海岸沿いに出た。ここからがこの路線の見せ場である。天気は先述した通りあまりよくなかったが、そこはさすが五能線、曇でもしっかり楽しめた。願わくば、「リゾートしらかみ」に乗ってみたかったが、時間の都合上、今回は無理だ。いつか天気の良い時に「リゾートしらかみ」で五能線をまわってみたい。千畳敷駅付近では変わった形の岩を見る事ができた。 深浦で一度乗り換え、右手に白神山地、左手に海という景色がしばらく続いた。岩館から秋田県に入ると、五能線の旅も終盤である。男鹿半島の付け根、東能代に到着。 五能線が青森方を向いて合流したので一瞬方向が分からなくなった。再び奥羽本線の701系電車で秋田方面に向かうと、まもなく右手に八郎潟干拓地が広がってきた。八郎潟という駅も存在する。秋田の少し手前、追分で下車。 追分駅で神奈川から来たというご夫婦と出会い、男鹿線内ではずっとその方達と話していた。男鹿線は前に秋田に来た時に時間の都合で乗り残してしまった路線だ。住宅地の中を進み、船越という私の故郷の町と同じ名前の駅の直前に、八郎潟調整池から海へと続く船越水道を渡った。終点の一つ手前の羽立でご夫婦は降りていかれた。ここから観光バスに乗られるそうである。すぐに終点の男鹿に到着。男鹿ではすごい数の高校生達がホームを占領していた。帰りは彼らと一緒の列車なので、通勤電車並みの混み具合だった。追分から奥羽本線に入り、秋田に到着。 このまますぐに出ても北上線の列車が無いし、丁度鞄がひどく破れて使い物にならなくなっていたので、新しい鞄を探しに秋田の町を散策した。結果、安物にしては結構良い物を発見。それを購入し、再び駅へ戻った。 秋田から日本海を離れる奥羽本線を進んだ。2つのミニ新幹線区間が出来てもはや一つの路線とは呼びにくくなった奥羽本線であるが、青森から来て秋田から新庄・山形方面に抜けるこのルートが正規ルートである。大曲まで秋田新幹線が併走し、そこからスイッチバックで田沢湖線に入る新幹線を横目にこちらは真っ直ぐ横手に向かう。横手の手前に「後三年」という駅がある。後三年の役はこの辺りであったのだろうか。 横手からすぐの接続で北上線に入る。この路線は本数こそ少ないものの、奥羽本線から東北本線にすぐ出るのに随分重宝する路線だと個人的には思っている。両側の陸羽本線と田沢湖線普通列車に比べると使いやすい。私は2度目である。辺りはすっかり暗くなっていたので景色は望むべくもなかった。1時間あまりで北上へ着いた。 東北本線の最終普通列車で盛岡へ。先程の北上線もそうだが、こんな時間で最終列車だとは驚いた。乗り遅れたら危ないところである。これで既に乗った事のあった路線を含めて東北地方の西側は制覇した事になった。盛岡の夜は迷ったが結局駅から少し離れた所のインターネットカフェで過ごした。こうして毎日行き当たりばったりで宿を探すのもだんだん楽しくなってくる。しかしさすがにネットカフェはつらいものがあった。 |
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