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2.路線バス編


・ネオプラン(ドイツ)製バス

 1)ツインライナー
 神奈川中央交通(神奈中)が湘南台地区に導入した赤い塗装が特徴的な日本初のノンステップ式連節バスです。学生の利用で常に混雑する湘南台駅と慶応大学を結ぶ路線に投入され、さらに急行運転を行ってスムーズな運行を実現しています。ノンステップとするためにエンジンは後部車両の最後部に搭載され、後ろの車両が前の車両を押す形の「プッシャータイプ」と呼ばれる構造となっています。車内は前ドアから一番後ろまでフラットなノンステップの床が続いており、車内の移動はスムーズに行えます。

ツインライナーに関してはこちら


↑派手な塗装が目を引くツインライナー


↑曲がるときの様子



 2)レジオライナー
 お台場における回遊性の向上を目的として2000年に日の丸リムジンが運行を開始した巡回シャトルバスが「ベイシャトル」で、無料運行という思い切った運行方法が大きな特徴となっています。その「ベイシャトル」に使用するために輸入されたのが「レジオライナー」と呼ばれる大型ノンステップバスです。国産のバスよりも大柄な車体で、側面には大きなスイングドアが設けられるなど優秀なデザインとなっています。

無料巡回バスに関してはこちら


↑国産のバスにはないインパクトを持つレジオライナー



・デザインライン(ニュージーランド)製バス

 1)オリンバス
 東京電力が輸入したタービンEVバスと呼ばれるハイブリッドバスです。マイクロガスタービンで発電を行い、モーターで走行する独特の方式を採用しています。外観は丸みを帯びた流線型をしていて、近未来のバスのようなデザインが特徴的です。日の丸リムジンが無料運行を行う「丸の内シャトル」用に導入され、その後同じく無料運行の「メトロリンク日本橋」でも導入されて計4台となりました。


↑丸の内地区を循環する丸の内シャトル


↑続いて日本橋でも導入されました


↑窓が大きく、広々とした開放的な車内



 2)Super Low-floor City Omnibus
 お台場のベイシャトルにレジオライナーに続いて投入されたバスです。こちらは上記のオリンバスとは異なり、普通のディーゼルバスとなっています。オリンバス同様フロントのフォルムはスタイリッシュで、丸みを帯びています。丸の内・日本橋地区にも投入され、現在は4台が在籍しています。


↑比較的おとなしいデザインでまとめられています



・クセニッツ(オーストリア)製バス

 シティ
 コミュニティバスに使用されるワンボックスカータイプの小型ノンステップバスで最初に登場したのがこのクセニッツ製シティシリーズです。シャーシはフォルクスワーゲン社製で、乗用車と同じFF駆動を採用し、小型ながらフラットで広い客室を持っています。2000万円近くする高価な車両ですが、使いやすく様々な仕様に対応できることから多くのコミュニティバスで採用されています。


↑最も大きいサイズのCITY−IV

 シティシリーズは長さの違いでI、II、IVの3種類がありますが、その中で最も個性的といえる車種がシティIIです。このバスは後部を下げて地面に接地させ、後部のドアでそのまま車椅子の乗降ができるようになっています。その姿はさながら「しりもち」をついているかのようです。


↑しりもちをつくシティII


↑後部に設置されたドアで車椅子の乗降を行います



・オムニノーバ(スウェーデン)製バス

 マルチライダー
 クセニッツに続いて登場した小型ノンステップバスです。構造はクセニッツと同じで、FF駆動となっています。シャーシはルノー製を採用し、車体には軽量化を狙って強化プラスチックを使用しています。大阪市営バスでは地域循環路線用に70台を導入し、その赤い外観から「赤バス」という名で呼ばれ、地域の足として活躍しています。


↑機動力を生かして下町を走り回る「赤バス」



・メルセデス・ベンツ(ドイツ)製バス

 トランスポーターT1N
 最近バスとしての導入が始まったメルセデス・ベンツが販売する小型ノンステップバスです。全世界で100万台以上の販売実績を持つ完成度の高い車両で、クセニッツやオムニノーバとは異なりFR駆動を採用し、自家用での導入も多い車両です。大阪市営バスの「赤バス」でも13台が導入されました。


↑新たな「赤バス」の顔となるトランスポーターT1N



 
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