←前のページへ次のページへ→
2003夏合宿 愛知環状鉄道車庫見学
社会交通3年 松下 卓生



北野桝塚の車庫の様子

1・はじめに

 私たち日本大学理工学部鉄道愛好会は、平成15年9月1〜9月4日にかけて夏合宿を実施した。そのなかでも特に夏合宿のメイン行程でもある「愛知環状鉄道車庫見学」の報告を主にさせていただきたい。


2・愛知環状鉄道とは

 愛知県内を走る第三セクター。岡崎〜高蔵寺間をおよそ30分間隔で走る。2005年の万博開催のための輸送力強化のため工事がいたるところで実施している。愛環ともよばれる。

 2-1 愛環のあゆみ

 愛知環状鉄道は、旧国鉄岡多線・瀬戸線(岡崎〜高蔵寺)として、東海道本線及び中央線 に接続して、中京圏の環状線を形成する重要な鉄道として昭和40年に着工された。昭和45年10月には岡崎〜北野桝塚間で貨物営業を開始し、昭和 51年4月には岡崎〜新豊田間で旅客営業が開始。残る新豊田〜高蔵寺間の工事もほぼ完成にこぎつけ、全線開業が目前となっていた。しかし、一連の国鉄再建対策の中で、岡多線も昭和61年5月、第3次特定地方交通線として廃止対象線となり、国鉄線としての全線開業と維持存続ができない状況になる。こうしたなかで、愛知県と豊田、 瀬戸、岡崎、春日井の沿線4市が中心となって協議を重ねた結果、この岡多線・瀬戸線の沿線は、工業団地、住宅団地のほか、大学・高校等が数多く立地し、また各種の開発計画・構想もあり、今後の発展が大きく期待されるため地域住民の足として、さらには愛知県の効率的な交通体系に不可欠な鉄道であるとして、第3セクター方式による経営権の引継ぎが決定された。

 2-2 輸送体制と線路について

 営業区間: 岡崎〜高蔵寺間 45.3km
 駅   数: 21駅(両端駅を含む)
 列車本数: 1日88本
 車両の数: 27両
 営業時間: 始発 5:28 終着 0:04
 所要時間: 岡崎〜高蔵寺間 約65分
 橋   梁: 342か所 17,322m (38%)  最長橋梁は矢作川橋梁で355m
 トンネル : 8か所 6,223m (13%)
        最長トンネルは松山トンネルで1,793m (瀬戸市・中水野間)
 一番高い地点:  海抜124.53m(八草)
 一番低い地点:  海抜15.41m(岡崎)
 最急勾配:  10/1000


 
- 9 -
次のページへ→